忙しすぎる夏期講習 塾講師の労働は10時間超え!?

塾講師

夏期講習が辛い…

7月に入ると、学習塾では夏期講習に向けて動いていきます。そして、塾講師にとって1年の中でいちばんと言っても過言ではないくらい忙しい時期です。

夏期講習は、塾にとっては稼ぎ時。受験生にとっては、夏の過ごし方で志望校に合格できるかできないかが変わってくる大切な期間です。

そのため、会社側からも塾生の動員、外部の生徒の確保と講習後の継続、授業のクオリティにきつく圧力をかけられます。

夏期講習は、始まる前も売り上げなどの「数字」をきつく求められ、始まったら授業や仕事に忙殺される大変な時期でもあるのです。

夏期講習前は営業に追われる

夏はとにかく忙しい。普段から塾講師の業務は多忙ですが、比にならないくらい忙しいです。

夏期講習は、学校が夏休みに入ってから始まるので、7月下旬から8月下旬まで行われます。塾によっては「合宿」を行うところもあります。

夏期講習は通常の授業とは別に料金をいただく「オプション」であることが多く、その料金は決して安いものではありません。相場は約10万円で、合宿など通常の授業に加えるオプションを含めると20万以上かかる場合もあります。

動くお金が大きい分、ここで多くの生徒を集められれば、その分「売り上げ」も上がるのです。塾も一企業。1年の中でいちばんの稼ぎ時である夏期講習は、とにかく「数字」を会社側から求められる時期でもあります。

さて、夏期講習は通常の授業とは別に料金をいただく「オプション」であることが多いです。「オプション」なので、通っている生徒にも夏期講習を取るように「営業」をします。

生徒本人にも夏期講習の重要性を説明して、みんな夏期講習を受けるのが「当たり前」だという雰囲気になるように何か月前から仕込みをし、保護者にも同じような仕込みをします。

夏期講習の受付が始まっても申し込みがない塾生のご家庭には、申し込みがあるまでタイミングを図りながら何度も電話をします。基本的に、塾生は特別な事情がない限り「全員参加」を求められるからです。

また、生徒を増やすためにも、売り上げを増やすためにも、塾生だけでなく外部の生徒の申し込みもゲットしなければなりません。

外部の生徒への営業は、過去に模試を受けてくれたご家庭や、体験授業に来てくれたご家庭に営業電話をします。

塾生の時とは違って、明らかな営業トークになるので、邪険に扱われたり、キツイ言葉にを投げかけたりされることが普通にあります。

通常の授業に加えて、営業でやらなければならない仕事が増えるうえに精神的にも辛いこともある、過酷な時期です。

夏期講習前の営業と定期テスト対策が重なる

夏期講習前は、中学校では定期テストが行われます。期末テストなので、その学期の内申が決定する大切な時期。

高校入試では内申の数字も合否に大きく影響しますから、手を抜くわけにはいきません。よって、夏期講習に向けて営業をしながら、同時に学校の定期テスト対策も行わなければならないのです。

ただでさえ忙しい時期に、テスト対策に向けてプリントを用意、作成し、生徒の質問対応をします。塾によっては日曜日も定期テスト対策をします。

営業が落ち着いたら時間割を組んで席順も決め、教材の準備もして…とやらなければならないことが山積みです。

膨大な仕事と行事が重なることで、休みがどんどん削られる…というスパイラルに入ります。夏期講習に向けて教材の予習もしないといけないので、ようやく取れた休みも予習で終わりがちです。

とにかく忙しく、残業が増えるのが夏期講習期間なのです。

夏期講習中の労働時間は10時間を超える?

夏期講習の時間割は塾によって異なりますが、大抵は普段の勤務時間(14時~22時)をみっちり授業で埋めます。場合によっては、朝から普段授業が終わる時間まできっちり時間割が組まれることもあります。

夏期講習では、勤務時間のほとんどを授業に割きます。その間、事務仕事はできませんから、溜まりに溜まります。

加えて、夏期講習の授業の予習や準備でバタバタ過ごし、ろくな休憩も取れないのが現状です。夏期講習中に小テストを実施し、その答案の採点と記録を残すこともあります。予習のストックがないなら、長時間働いたあとに次の予習もしなければなりません。

事務仕事が残っていたら、授業後や空きコマ、休憩時間に行います。気づいたら10時間以上働いている…それが普通になるのが夏期講習をしている期間です。そんな生活が約1ヶ月続きます。

本来なら休憩しているはずの時間に、事務仕事をしながら軽食を急いで食べている先生、校舎から自宅までが遠くて帰るのが大変で、近くの知り合いの家やホテルに泊まる先生もたくさん見てきました。

夏期講習後は辞める塾講師が増える

塾講師の人員は流動的で、離職率も高い職種です。新卒で入社した塾講師は、3年後も在籍している人は半数もいません。そして、新卒がぽつぽつと退職しだすのが、夏期講習後からです。

多くの学習塾では、入社前の3月にビジネスマナーや授業の研修を行いはじめ、4月1日からは5日間ほどの授業研修を受けたら現場に配属されます。

校舎運営に関する仕事は研修で教わることはなく、現場で教わらなければなりません。具体的にどのような仕事があって、どのように行っていくのかは自分で探るしかないのです。

これは右も左も分からない新人には酷な仕打ちで、そもそもどんな仕事があるのか知らないので、仕事を探すのが難しい。そして、上司は上司で忙しく働いているし、機嫌もよろしくないので、なかなか聞きに行けない…というパターンも。

仕事に必要な研修がろくにないまま現場に放り出され、普通の会社ならみっちり研修をしている期間に、必死に現場で保護者や生徒に対応して、休日も授業の予習をして…

そのような状態で、夏期講習前のストレスフルな営業と、夏期講習中の長時間の労働を強いられるで、ここで肉体的にも精神的にも疲れてしまう人が多いのです。

最後に

夏期講習は、塾講師になって初めて訪れる繫忙期です。体力的にも精神的にも追い込まれてしまう時期なので、上手く休んでストレスを発散してください。

ここで限界を越えて無理をしてしまうと、夏期講習が終わった後にバーンアウトしてしまいます。忙しい中でも、手を抜けるところは抜き、会社からの圧力も上手くスルーしましょう。

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