
塾講師って時間外労働が多くて大変って聞くけど本当?
アルバイトでも正社員でも、時給や月給がいいことが多い塾講師ですが、よく「時間外労働が多くて大変」と耳にします。
ぶっちゃけ、時間外労働は多いです。
私は正社員や準正社員、アルバイトで塾講師を5年経験しましたが、アルバイトでも正社員でも時間外労働は多かったです。
時間外労働が多くなる要因には、「教材研究」「テスト作成」「テスト採点」などさまざまなものありますが、一番の原因は、これらが「労働時間」としてカウントされないことです。
時間外労働が多くなる原因を分析してみました。
原因1.教材研究
まず、塾講師になると、授業をするために「教材研究」をしなければなりません。「教材研究」は「予習」とも言われます。塾講師を初めてやる場合はこの「教材研究」にとにかく時間がかかるのです。
塾講師にとって「教材研究」はとにかく大事で、手を抜くと授業がグダグダになって、最悪生徒からの信頼がなくなります。
初めてだとキッチリ教材研究をしたうえで臨んでも、思った反応が生徒から返ってこないことがほとんどですから、とにかく焦ります。焦るとだんだん自分が何を話しているのか分からなくなってきて、生徒もつまらない顔をしている…となりがち。
そうならないように「教材研究」をするのです。最初はとにかく「教材研究」に時間がかかります。1コマ分(50分)の教材研究に4時間かかるのが普通。
慣れてくれば単元の重要な部分が分かるようになり、授業の流れや生徒との関係も作れているので短く済むようになります。
ただ、この「教材研究」は「労働時間」に含まれません。それはアルバイトであっても、正社員であっても同じです。この時間を労働とみなすなら、一見高くみえる時給(コマ給)は雀の涙程度になります。
2年め以降に同じ学年と教科を担当することになれば「教材研究」の時間が大幅に少なくなるので、アルバイトの場合は楽になります。(正社員だと、大抵2年めに校長や教室長に昇進します。昇進すると別の時間外労働が増えます)
原因2.テスト作成、プリント作成
ある程度授業をするのに慣れてきたら、より分かりやすい授業にするためにこだわりがでてきます。分かりやすく説明するために、オリジナルプリントやスライドを作ったり、生徒の知識定着のために小テストを作りたくなったりするかもしれません。
それらの作成時間は、「教材研究」と同じく「労働時間」には含まれません。自主的にやっているのだとみなされます。
そして、一度オリジナルプリントを作成すると、生徒からは「プリントで授業をする先生」だと認識されます。そう認識されるとプリントを作り続けないと不満の種になってしまいます。
小テストの場合は毎回作る必要はあまりないので、「止めにくい」とはならないかもしれませんが、それでも作成に時間はかかります。
オリジナルプリントや小テストの作成は、一度はじめると止めにくくなってしまうので、自分が最後まで作り続けることができるのか、苦にならないかよく考えてから作ってくださいね。
少しでも「無理」だと感じたなら、やめておいた方が身のためです。
原因3.テストの採点
教科によっては、毎回のテストすることがカリキュラムで決められていることもあります。この場合ははじめからテストを本部の方で作っているので、自分で作る必要はありません。
ただ、そのテストの採点は講師がしなければなりません。
授業中に演習の時間をとって、生徒が問題を解いている間に全て採点し終えていれば時間外労働にはなりません。しかし、その時間がとれない、あるいは人数が多すぎて演習時間だけでは終わらなかったら、授業後に採点することになります。
その時間はアルバイトの場合、「勤務時間」には入りません。正社員なら、「勤務時間内」に採点を終えれば時間外労働にはあたりません。が、他の業務で忙しいので、定時に採点するほどもままあります。
アルバイトの場合は「コマ給」といって、授業時間分しかお給料が発生しない形態がほとんどですから、できるだけ授業内で採点を終えられるよう、授業を工夫してみてください。
原因4.生徒からの質問
授業と授業の合間に休憩時間が設けられているのですが、その時間は塾講師にとっては「休憩」にならないこともあります。それは、生徒から分からない所の質問に答えることがあるからです。
生徒からの質問を無下にする訳にはいきませんから、理解できるまで付き合います。そうすると、どんどん休憩時間が少なくなります。
また、授業後に質問がくることもあります。すると、どんどん退勤時間が遅くなって、時間外労働が増える…という状況になりがち。
アルバイトの場合は、「コマ給」しか支給しれませんから、時間外労働がどんどん増えていきます。正社員の場合も、質問対応に時間を割いてばかりだと、他の業務が滞ってしまうので、時間外労働が増えます。
そして、集団授業の場合、生徒からの質問に個別対応しすぎるとさばききれなくなります。自分で自分の首を絞めることになるので、あまりにも同じ質問をされるなら「みんな分からなかったみたいだから次の授業で改めて説明するね」と言って、まとめて対応してしまいましょう。
番外編:正社員の時間外労働の要因
正社員の時間外労働の要因では、授業や生徒対応に関しては「教材研究」「プリントやテストの作成」「生徒からの質問対応」でアルバイトの人と大差ありませんが、正社員になると、別の要因でも時間外労働が発生します。
それは、「校舎運営」「保護者対応」「進路指導」「部下の指導」にあります。アルバイトの場合は基本的には授業と授業に対する生徒の質問に対応すればいいのですが、それ以外の仕事は正社員がするものです。
これらに対応するために、時間外労働が発生することが多々あります。原因としては、これらの仕事は不確定要素が多いことが挙げられます。
1.校舎運営と保護者対応
よく、「生徒がいない時間って暇なんでしょ?」と言われることがあるのですが、実は生徒がいない時間は事務仕事などで忙しくしています。
具体的に何をしているのか聞かれると、日によって変わってくるので説明しにくいです。が、強いて言えば、「保護者対応」でしょうか。
小中学生の場合は、ご家庭との連携が志望校合格のために大切になります。結局、塾の授業で習ったことを「復習」しなければ、忘れていってしまうからです。知識の定着にはお家での「復習」が重要。
生徒のご家庭での様子を聞いて、指導あるいはご家庭に協力をお願いするのです。そのために、授業の前や合間、終わった後にご家庭に電話をします。
近年では、共働きのご家庭が多いので、この電車は授業後や合間にすることが多く、時間外労働になりがちです。
また、塾は慈善団体ではなく「企業」なので、売り上げの数字を求められます。塾の稼ぎ時である「夏期講習」がある前の時期には、塾生はもちろん、外部の生徒も動員するために様々な「営業」をするのです。
過去に、模試を受けた人に電話をかけたり、チラシを配ったり、塾生の保護者に夏期講習の意義を説明したり…。
塾生はともかく、外部の人に営業をかけるのは精神的にキツイことも言われるので、心がえぐられます。上からの営業の数字を出せと圧力も大きいうえに、夏期講習は長時間労働になるので、精神的にも肉体的にも大変です。
2.進路指導
正社員の場合は、受験に合格するための戦略を立てなければなりません。本命入試の前に、試験に慣れておくために併願校をどこにするか、など。
時には生徒や保護者から良い学校や入試情報を聞かれるこもありますし、相談もよく受けます。
そういった相談に対応するのに必要になるのが、校舎がある地域から通いやすい学校の立地や入試情報、進路実績、校風といった「学校に関する」知識です。地域によって受験事情も変わるので、これも把握しなければなりません。
首都圏の場合、学校が多いです。交通機関も発達しているので、場所によっては神奈川や千葉、埼玉から東京の学校へ通ったり、逆に東京から神奈川や千葉、埼玉の学校へ通ったりすることも可能。
電車の乗り換えのしやすさや、駅から学校までの通いやすさまで知ったうえで、どこの学校を受験するのか提案をします。
これらの情報をどうやって入手するかというと、学校が行っている説明会に参加することです。実は塾や学校関係者に向けた説明会を行っているので、勤務前の時間を使って最新の情報を聞きに行くのです。
会社でもある程度の情報はくれますが、首都圏に広く展開している学習塾では地域によって受験事情が変わってきてしまうので、あまり期待できません。
塾講師が自ら進んで情報を入手しにいかないと、秋~冬の最終的な志望校決定の面談の際に困るのです。
そのため、多くの塾講師は休日や勤務前の時間を使って学校へ足を運んだり、説明会に参加したりしています。
3.部下の指導
学習塾に正社員で入社すると、早くて半年~1年、遅くても3年以内には校長や教室長に昇進します。
すると、アルバイトやパートの方のシフトを決めたり、授業の研修をする立場になります。そして、新卒の正社員が配属されてくることも。
初めて校長や教室長になる場合は、慣れないことの連続ですし、少なからず生徒も今までの環境と変わって不満出てきます。校舎が上手く回るか心配で、校舎運営が軌道に乗るまでは休日なのに出勤する先生がいるのです。
また、正社員の休日は日曜日と平日1日であることが多いです。固定でシフトを組むので、自分と部下の休日が被るとは限りません。
部下と休日はが同じではなかった場合、右も左も分からない新入社員を現場に残してしまいます。校舎の業務は研修で教わらないこともあるので、校舎が上手く回りません。
そのため、部下が仕事に慣れるまでは「自分は休日でも出勤して仕事を教える」という上司がいるのです。校舎に出勤する必要がなくなっても、部下に対して指示メールを送ったり、様子を確認するために電話することもありますから、時間外労働は増えていきます。
最後に
教育業界は良くも悪くも「生徒ために」を突き詰めていくと、無限に仕事が増えていきます。仕事とプライベートの境界線があいまいで、気づくと「仕事のために働いている」状況になり、家族や友人、恋人との時間や、自分の時間を疎かにしてしまうこともあります。
無理をせず、「自分のできる範囲」で仕事をしないといつか潰れてしまいます。
「生徒のために頑張る」姿勢は素晴らしく尊いものですが、自分のことも大切にしてくださいね。
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